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移住、就農、12年目の春

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大阪で教員をしていた私が、なぜ、北海道で酪農をすることにしたのか、初心を思い出しながら、書きます。
酪農は、夫が選ぼうとした道で、私にとっては、当時離れて暮らしていた次男も一緒に、楽しく暮らせるのではないかと、思えた道でした。
私は、腰が悪く、重いものが持てず、体力もありません。
でも、牛の放牧風景が好きで、都会で暮らす人が訪れて、心安らぐ牧場をつくりたい、と思いスタートしました。

酪農にも、いろんなやり方があり、人によって、こだわっていることが、違います。
私は、牛も人も幸せな牧場にしたいです。
思いどおりにならないこともたくさんあるけど、自分が育て、搾乳した牛の牛乳が飲めて、その牛乳で、ヨーグルトやチーズを作って、美味しく食べることができるのは、幸せです。
牛肉や玉子、わずかですが、家庭菜園の野菜、物物交換の食材で、手作りした料理が食べられることは、幸せです。
訪れてくれる人がいて、来て良かったと言ってもらえたり、写真を見て喜んでくれる人がいたりするのも、嬉しいことです。
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これは、部屋に飾っている写真です。
1年目に、中学生だった次男が、共進会に、レンコンチッチを出したときのものです。
レンちゃんは、1年目の4月に生まれました。
私が、初めて、牛の分娩に立ち合い、誕生を見た牛です。
共進会にも出て、人間になれていたのに、分娩後、搾乳を嫌がり、激しく足をあげて、しばらく2人がかりで、苦労しながら、搾りました。
毎年妊娠し分娩して、今年の2月に、9回目の分娩をしました。
その後、ひとりで上手く立てないことがあり、夜中も含めて、1日何度も見に行って介護をし、先月、お別れをしました。
11年間の酪農生活を共にしてきた牛ですから、特別な思いがありました。
今、レンちゃんの最後の娘を大切に育てています。

もうまもなく、大好きな放牧風景の見られる季節です。






by fuji2213 | 2017-03-22 20:44
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